猫とベートーヴェン その2
旅の途中で、ウィーン北の郊外にあるベートーヴェン・ガングに立ち寄りました。
そこにはベートーヴェンが交響曲No.6“田園”の着想を得た小川や、
ベートーヴェンが住んでいた部屋が今も残っています。
その部屋の中には音響装置があって、ヘッドフォンで彼の曲を聴きながら、
窓の外、中庭で猫が遊んでいる姿を眺めていました。
(確か曲目はヴァイオリン・ソナタだったとおもいます。)
ベートーヴェンも、この窓から猫を眺めていたのだろうか。
なんて想いを馳せながら、小一時間この空間に佇んでいました。
今でもベートーヴェンの“ヴァイオリン・ソナタNo.1”を聴くと
あの時眺めた猫の景色と、ベートーヴェン・ガングを歩きながら見上げた丘の斜面の葡萄畑を思い出します。
ベートーヴェンの残り香をたどると、彼が実在した一人の人間だったと実感。
それから、より親近感をもって彼の音楽に接する事が出来るようになりました。
バラのアルバムとベートーベンのヴァイオリンソナタ第1番