Beethoven For Elise

ベートーヴェンの「エリーゼのために」は、普段からクラシックを聴かない人にも聴き覚えがあるのではないでしょうか。


ショパンの「別れの曲」と、ベートーヴェンの「エリーゼのために」は、小学生の頃の僕が知っていた唯一のピアノ曲


エリーゼベートーヴェンが慕っていた貴族女性、テレーゼの事らしいですね~。


ちなみにピアノソナタNo.24を献呈されたテレーゼとはまた別の人みたいです。



先日、ある戦前のピアニストの「エリーゼのために」の録音を聴きました。


その演奏は、淡々とメロディーを弾きながら、左手で表情をつけるような印象。素っ気ないくらい一定のテンポで保たれたメロディーにより、伴奏はより効果的に、豊かな装飾音として響きます。



憧れの相手に自らの想いを気づかれないように。
淡々と、平静を装っているのに、想いが溢れ出してしまっているような。


叙情的な「エリーゼのために」も好きですが、淡々と弾く事で曲の構造が浮かび上がり、シャイなベートーヴェンが目に浮かぶよう。


内心はとても浮かれているのに、その人を前にすると無表情を装っているようで、ベートーヴェンって可愛い人だなぁ。


なんて生意気な事をこの演奏は思わせてくれました。いつもイメージ先行の解釈しちゃってすみません。



貴族と平民が結婚する事など許されない時代。
この曲には、身分も年齢も違う貴族女性エリーゼに向けた、ベートーヴェンの心の内に秘めた憧れが表現されているように感じるのは僕だけではないはず




エリーゼのために」の事を考えながら、地元民の社交場でもあるハッピー六原へ買い出しに行っていたら、「エリーゼ」というお菓子を見つけました。



懐かしい!!!



子供の頃、二種類の味が入っているうちのチョコ味ばかり食べていたなぁ~。今だったら白い色の方が好きかも。 なんて事を考えながら気づきました。



そうか、「エリーゼのために」はこのお菓子を食べていたおかげで知っていたのかも。ちなみに「別れの曲」を知ったのは「101回目のプロポーズ」。



昭和の頃、戦後に育った世代が親になり、自分達にとって憧れだったピアノを子供に習わせるのが流行しました。


エリーゼのために」を弾くのはピアノを習い始めた子供達にとっても憧れの曲。


親にとっても子供が家庭で「エリーゼのために」を弾く風景は憧れです。


きっとブルボンさんは、そんな家庭の風景に似合うお菓子を作ったのでしょう。


ベートーヴェンの憧れから生まれた曲が、庶民の憧れとして昭和の日本で再現されているとおもうと感慨深いですね~。



昭和の日本でクラシックといえばベートーヴェン。平成に入ってからはモーツァルトがブームになり、クラシックといえばモーツァルトになりました。
まもなくはじまる新しい元号ではクラシックの代名詞は誰になるでしょうね~。







ス、ス、ストラヴィンスキー!!?



いやいや、やっぱりバッハかな~。

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魔女の宅急便

このあいだの休日、二歳の娘と魔女の宅急便を観ていました。


僕は仕込みをしながらの流し見。


パーティーの招待状をもらったキキがパン屋の


オソノさんに話しているシーンで


ヴァイオリンの音が聴こえてきます。


あまりに小さい音でしたが、聞き逃せなかったのでそのシーンを見返してみました。




オソノさんが編み物をしながら座っている部屋のテレビで指揮者とヴァイオリニストが映っています。


曲はおそらくバッハのヴァイオリン協奏曲 No.2 の第3楽章 E majar BWV1042。




なるほど、部屋のBGMだから小さい音なのか。


それに物語の最後に産まれてくるオソノさんの赤ちゃんはおなかの中でバッハを聴いていた設定なんですね。


そこからわかるのは宮崎駿さんが選んだ胎教音楽はバッハのヴァイオリン協奏曲ということ。


10年以上ぶりに魔女の宅急便を観た休日。


名作は見直す度に新たな発見がありますね~。



そういえばTVのドキュメンタリーを観ると、宮崎駿さんは仕事中、いつもクラシックを流されています。


魔女の宅急便を制作している時はこの曲を流していたのかなぁ~、なんて妄想しながらバッハのヴァイオリン協奏曲を聴いてみる。


あれ、営業中なのに僕ってば暇?

京都メロウ ~金魚のこいびと~

街でポスターをみかけた方もいらっしゃるかもしれません。



京都メロウ ~金魚のこいびと~


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11月9日(金)よりイオンシネマ京都桂川にて公開されます。


http://kingyolover.com



監督はミュージシャンでもあり生粋の京女でもある土山久美子さん。


京都人の視点から日常の京都を美しく映したこの映画。ストーリーは非日常です。(笑)






実はこちらの映画に移転前のヴィオロンが出てきます。


エキストラとして店主も少しだけ映ってるかも?


映画館の大画面で、移転前のヴィオロンと緊張しいな店主がいつもにも増して緊張している姿を観て、ニヤニヤしていただけたら幸いです。





金魚の赤いワンピースが、京都の景色に映えますね~。