床屋とハンガリー舞曲
タイトルで「おっ、チャップリンだなっ。」と分かった方は映画通です。
チャップリンの映画“独裁者”の中のワンシーン。
独裁者と瓜二つの床屋が“ハンガリー舞曲NO.5”に合わせて仕事をしています。
20歳過ぎ頃の僕は、このシーンのチャップリンの動きにとても影響を受けました。
音楽に合わせて、踊るように仕事をこなす。
一見雑な仕事のようで、無駄のない動き。
音楽に合わせてわざと無駄な動きをいれる事もありますが、
音楽を聴きながら観ていると、まるで流れるようなスムーズな動きで、
ダンスの振り付けに通じると感じました。
その頃働いていたお店では、常にクラシック音楽を流していました。
お店が混雑して慌ただしくなると、ホールのお姉さんが、
“ハンガリー舞曲”を流し始めます。この曲はテンポが早く、
慌ただしい時の店内の雰囲気にはピッタリだからです。
この曲が流れる中で、音楽に合わせて動いていると、
仕事中にも関わらず、自分が音という波の上にぷかぷか浮いていて、
自身が音楽そのもののような感覚になっていました。
独立した今もこの感覚は続いていて、毎日音楽に揺られています。
これが僕の「Keep dancing.」。
ちなみにその時のホールのお姉さんが今の奥様。
そう考えると、、、 今も踊らされているのかも。
Chaplin - The Barber Scene (The Great Dictator)