愛の夢
夕方の散歩中、通りがかりの家からピアノの音が漏れていました。
躓き、間違えては、弾きなおす。
夕暮れ時の、何だか幸せなサウンドスケープ。
つい立ち止まって聴き入ってしまいました。
この曲を聴くと、舞踏家 大野一雄 さんを思い出します。
学生時代、土方巽さんの弟子だった大学教授が招いたおかげで、
大野一雄さんの舞踏をまじかで観る機会がありました。
その時の体験は今も忘れられません。
舞踏とは空間を支配するもの。身体と空間の境目を超越するものなのでしょう。
自分も大野一雄さんの舞踏の一部になったような錯覚に陥りました。
目を閉じて音楽にドップリ浸かっている時のような、不思議な気分です。
その後興味が湧いて大野一雄さんの舞踏映像を観ました。
“愛の夢”で舞踏する。
その映像に胸を打たれてから、僕の中では“愛の夢”= 大野一雄 です。
大野一雄先生之夢
大野一雄「美と力」(ラ・アルヘンチーナ頌)